不合格。

ふだんは

ケーキをおいしい、おいしい、と言ってニコニコ

フォークでつついている師匠

いや、レッスンプロとしての師匠しか見ていないが

 

先日は「プロ・ミュージシャンの顔」を

見せていただけました。

 

ディナーショーというひとつの

決して安くはない商品を提供するために

お店と交渉し

メンバーを集め、お店だけでなく自らも集客し

施設の状況や客の入り数、気候によって異なる

音響を整えるべく交渉、調整、人を雇い、

そして、音のバランスを気にしたり、

・・・という、ライブ直前まで続く事前準備の仕事から

演奏の仕事まで。

プレイヤーとして、何を演奏するのか

選曲はどうするのか

ボーカリストを入れる場合は、その人から

当日渡される譜面で、

即興で伴奏もフロントもとるし

客席からのリクエストも受け取る。

という、行き当たりばったりであっても

「商品」として

提供できるレベルのものを創出できる。

・・・

われわれ素人は

必死で練習して、弾きなれた曲で

環境や体調が整っていない場合は

ぼろぼろで

それを整えることさえ

失敗するし、できなかったりする。

 

先日、師匠のディナーショーで

受付を済ませて、テーブルに座って

みんなで談笑していたときに

師匠がいらして

「一曲、弾き。Here’s that Rainyday どうや?」

私が普段、好きで弾いている曲ですが

指の使い痛みで、シップを巻いてたので

それを理由に断ってしまいました。

 

師匠は、どうしたん、と簡単に理由を聞いて

席を離れていかれまして・・・

 

 

身体的状況を常に整えて

お声がかかったら

自分の知っている曲なら

いくつかの調で演奏できる

他の演奏者とコミュニケーションをとって

その場で演奏できる

 

師匠は、

それを、試したかったのかな・・・

 

テスト、不合格。

落第。

 

今度こその「今度」は、

もうないかもしれないけれど

この楽器続けていくなら

もう二度と、

こんな思いはしたくない。

・・・

と思うのでありました。

 

せっかく、私が弾ける曲、言ってもらったのにー。

くやしい・・・。